学生時代、陸上で競い合ったアイツ、元気にしてるかなぁ…。どうも、ノブです。
ライバルで競争心が煽られる!?
昔からアニメやドラマ、あらゆるストーリーにおいて『ライバル』(あるいは「強敵」と書いて『とも』)というのは欠かせない存在でした。
星飛雄馬と花形満、加藤ヒロシと仲間トオル、財前五郎と里見脩二、幕の内一歩と千堂武士、桜木花道と流川楓etc…
やはり、お互いに切磋琢磨できる関係というのは良いものです。では競馬の世界ではどうでしょうか?
競馬界のライバル
ディープインパクトやアーモンドアイのように、突き抜けた実力を持つ馬がいるのも、それはそれで盛り上がるのですが、やはり「ライバル対決」などがあると、さらにファンのボルテージは上がります。
古くはテンポイントとトウショウボーイ、シンボリルドルフとミスターシービー、その後もタマモクロスとオグリキャップ、トウカイテイオーとメジロマックイーン、ナリタブライアンとマヤノトップガン、スペシャルウイークとグラスワンダーetc…
例を挙げていくとキリがありません。
さて、そんなお馬さんたちは人間と同じように、お互いをライバルと意識し、切磋琢磨しながら成長していってるのでしょうか。
答えはおそらくNOでしょう。
もしかしたら、上記の馬たちは実力も精神的にも他馬を凌駕しており、そういった意識を持っている可能性も否定できませんが、基本的にはNOだと思われます。
なぜか?その理由は単純、馬は動物だからです。
動物の本能は基本的には皆同じ
例えば、動物園のサル山を見るとわかると思いますが、時にケンカをする奴もいますが、基本的に序列関係はハッキリしています。必ず「こいつには敵わねぇ」と誰もが認めるボスがいるものです。そして、基本的に自分が敵わないと悟った相手に喧嘩を売るようなことはしません。
サルに限らず、ライオンや象も、基本的に群れで生活するための習性や本能というものを持っています。
元々は野生動物であった馬も例外ではありません。馬自身が「こいつには敵わねぇ」と認識している相手に喧嘩を売ることはないはずですし、また群れで生活する動物特有の「グループで行動する」という本能も持っています。
ですから、人間と同じようにライバルに対して対抗心を持ち切磋琢磨する…なんてことは、おそらくないと考えることができるのです。
競走馬における序列関係
では競走馬にとって、そのような意識や本能というのはどう働くのか。
野生の馬であれば、本来群れで生活しているはずなのですが、当然ながら競走馬はそれとは違います。彼らは、基本的には厩舎で個室に分けられ過ごすことがほとんどです。
そして調教相手は必ずしも”競走相手”ではありません。
では、競走馬が序列を意識するとしたら…それはやはりレースということになります。
ただ、一度負けた相手をいつまでも覚えていてずっと意識し続けるというのも考えにくいので、基本的には近走で勝負した相手に絞られます。
また、単純に「同じレースで走った」というよりも、道中並んで走ったり、直線で競り合ったりした相手の方が序列意識はより強くなると考えられます。
序列意識がレースに影響した(と考えられる)例
一つ例を挙げてみます。
記事の冒頭に出てきたナリタブライアンとマヤノトップガンの例がわかりやすいのではないでしょうか。
1996年の阪神大賞典。上記の2頭を語るには欠かせない、競馬ファンの間では伝説となっているレースの一つです。
ご覧の通り、最後の直線はこの2頭による完全なマッチレースとなり、激しいたたき合いの末に僅かにナリタブライアンが競り勝ちました。
そして迎えた次走、春の天皇賞。
4コーナーで先頭に立とうとするマヤノトップガンにナリタブライアンが外から並びかけ、迎えた直線、トップガンは早々と失速し、5着に沈んでしまいます。
展開のアヤもあるでしょうが、前走の阪神大賞典を見ても、本来マヤノトップガンはあそこまで止まる馬ではないはずです。
これは前走で競り負けたブライアンが4コーナーで並びかけてきたことで、トップガンが「こいつには敵わねぇ」とレースを諦めたと見ることもできるのではないでしょうか。
ちなみに、その2年後の阪神大賞典~天皇賞(春)でも、メジロブライトとシルクジャスティスによって、まったく同じような現象が起こりました。
このようなことを頭に入れておくことで、危険な人気馬を見抜くことにも繋がりますので、覚えておいて損は無いでしょう。
”動物としての本能”を予想に取り入れる
このような序列意識や、あるいは群れで行動する習性といった『動物の本能』を、馬柱から読み取り能力比較や予想に活かすことで、的中率や回収率を劇的にアップすることが可能になります。
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